Fujigen LP Type NCLS10R 2013年製(Sold Out)

コスパ良好な日本製LP Type!

日本製LP Type、富士弦NCLS10Rの2013年製です。同社のNeo Classic シリーズのロングセラー機で現在も後継機NLS10Rが製造され続けています。PUエスカッションの割れ、メッキのくすみ、ヘッド表面の小打痕、フレットの若干の凹み等の使用感はありますが致命的な損傷はなく、製造から10年以上を経ている中古ギターとしてはまずまずの状態。シースルーワインレッドのカラーリングは一見上品な落ち着いた雰囲気ですが光の当たり具合によってボディトップ材の木目・濃淡が美しく映え目を楽しませてくれます。

ストラップピンがフェンダースタイルのものに交換されている以外はパーツ交換はされておらずほぼオリジナル状態です。フレットには押弦による凹みがわずかに生じていますが全体的な摩耗はそれほどでもなくまだまだ弾き込んで行ける状態。日本製のLP Typeをお探しの方にはなかなかのコスパでしょう。学生さんにもお勧めです。

サウンドチェック。アンプはFender Vibro King。

最初にクリーンから。エフェクトなし。

クランチ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。

先のクランチをXotic BB Preampにてゲインブースト。

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Fender PLAYER DUO SONIC Ice Blue Metalic美品(Sold Out)

リアハム仕様のDuo Sonic、摩耗少ないお買い得品!

2021年製のFender Player Duo Sonic Ice Blue Metalicです。ショートスケール、コイルタップ機能付きのリアハムバッカー、パーフェロー指板仕様で前オーナーさんは新品購入当時に少し弾いただけでその後は最近まで仕舞われていたとのことでメッキパーツに若干の傷やくすみ、塗装部に塗装痩せやよく見ないとわからない程度の小傷はあるもののフレットの減りはほとんどなく、新品時の保護フィルムもそのままの美品と言ってよいコンディションです。当店入荷時、トグルスイッチに接触不良が見られたため日本製の信頼できる新品スイッチに交換し、当店で基本調整をやり直した上での出品、新品以上の弾き心地を確保しているお買い得品。

もともとスチューデントモデルとしてデザインされたDuo Sonicはショートスケールネックでフレット間隔が短く、弦のテンションもレギュラースケールのギターに比べ格段に緩くなるのでこれからエレキギターを始めたい小学生や女性ギタリストには大変お勧めです。一方、コイルタップ機能も備えたリアハムバッカーとフロントシングルコイルの組み合わせは守備範囲の広さも特筆で様々なジャンルの楽曲に挑戦したい経験者にも面白い選択しかと思います。

サウンドチェック。アンプはFender Vibro King。

最初にクリーンサウンド。エフェクトなし。

 

クランチ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。

 

先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。

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ピックガードのエイジド加工例

テレキャスターのピックガードのエイジド加工例です。

上画像は当店で施工させていただいたピックガードのエイジド加工前後の様子です。ギターはFender Custom ShopのCustom TelecasterのRelic品で、塗装部にエイジド加工は加えられていますが少し控えめでバインディングについては焼けた様子まで再現せず、ピックガード、ビス類はエイジド加工なしでした。今回のご依頼では「ピックガードのエイジド加工」だったのですが、がっつり経年劣化・摩耗を再現してしまうとバインディングの明るい色合いとの間に違和感を感じると考えやや控えめな加工にとどめています。

エイジド加工施工前後でギター全体を比較。光の当たり具合で見え方はかなり変わりますが、この比較ではよく見ると加工後の方がピックガードの色がやや濃いのがわかるくらいで遠目に一瞬見ただけだと判別が難しいくらいの差異。
「控えめなエイジド加工」とはいえ、よく見ると使い古した感じ、経年劣化、汚れが表現されているのもわかります。焼けた感じは黄褐色を狙った染色で表現しています。傷が入りにくい弦の下とそれ以外部位で色が違って見えますが、これは手に触れやすい箇所は微細な擦過痕なども再現しているため光の反射具合が大きく変わることによります。上画像でも蛍光灯の写り込み具合がかなり違うことがわかります。比較的汚れやすい部位はほんの少し別の染色も加えて部位ごとの劣化の差も表現してもいます。画像ではわかりにくいですが、黄褐色系の焼けを再現した結果ミントグリーンっぽくも見えます。現在市販されているミントグリーンのピックガードのようなあからさまな色あいではなく「黄褐色に焼けた白層に透けて下の黒層の色合いが加わって緑色っぽく見える」というものです。手脂など汚れが付着しやすいホーン先端側とコントロール側端、カッタウェイの内側などはほんの少し茶系の染色も加えて汚れた雰囲気を表現しています。
ピックガードの上端あたりは比較的汚れが付きやすい部位と考え前画像のホーン部と同様、少しだけ茶系の色合いも加えて汚れた雰囲気を表現。
今回ビスにはエイジド加工を加えていません。もともと綺麗なものが使われていてそれをそのままつけていますが、ビス穴はビスがさびた際に赤錆が付着して汚れた雰囲気を狙って赤茶系の染色を淡く加えてあります。ちゃんと拭き掃除をしてきたギターだと、ネジの頭は比較的きれいでも木部に入りこんでいる部分はさびていることがありますが、それに倣った状態の再現です。お好みで エイジド加工を加えたビスに交換してさらに雰囲気を出すのも良さそうですが、ボディのバインディング材の白さとのバランスを考えるとこのままでもよさそうです。

当店ではピックガードやバックパネル、トラスロッドカバー、各部ノブのエイジド加工も承ております。基本的にはギター・ベース本体ごとお預かりしての施工となります。部品だけを持ち込み・送付してご依頼したいとのお問い合わせもちょくちょくいただくのですが、楽器全体の外観のバランスを考えてエイジド加工をしないと、「エイジド加工した部品だけやけにボロボロで不自然」「傷や汚れの入り方がエイジド加工していない部位と整合性が取れておらず不自然」ということが生じやすいと考えており、部品のみ持ち込みでのご依頼はなるべくご遠慮いただけるようお願いしております。今回の場合、事前にご依頼主様より「レリックモデルだが、ピックガードは通常の新品状態」「バインディングが白い(焼けを再現したエイジド加工はくわえられておらず通常の新品に近い色合い)」とお話もいただいており、実機でもそれを確認したのでピックガードのエイジド加工もそこだけやけに劣化しているようにならないようにバランスを考えて対処しています。完成した状態では正直なところはバインディングの色が少しきれいすぎる印象もあるのですが、本機はラッカー塗装されており、比較的早い段階でトップコートの焼けで真っ白いバインディングが黄褐色に変化するでしょうし、バインディング材自体も色焼けはしてくると思われるので全体の見た目も時間経過とともによりなじんでくると考えています。もっともパーツがすべて同じように劣化するものではなく、材質の違いや塗装の有無の差もあるので見た目の色合いが同じである必要もないでしょう。

以上、プラスチックパーツのエイジド加工の一例としてご参考にしていただければ幸いです。

 

おまけ

いい感じのテレキャスだったのでご依頼主にご許可を頂いてサウンドチェック動画も撮影させていただきました。

クリーン。アンプはFender Vibro King。エフェクトなし。

 

クランチ。歪はWEEHBO Effkte JTM Drive。

 

先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。

フレットすり合わせの例:Fender American Vintage 62 Jazz Bass

フレットすり合わせをさせていただいたFender Jazz Bass。

上画像は音詰まり等の症状で当店に持ち込まれたFender American Vintage 62 Jazz Bassです。フレットの摩耗・凹みに加えて浮き上がりも多発していました。以下フレットすり合わせの一例としてレポート。 続きを読む フレットすり合わせの例:Fender American Vintage 62 Jazz Bass

70年代中期Fernandes Fretless PB Typeのレポート

珍しいメイプル指板のフレットレス仕様。

 お客様のご依頼でメンテナンスさせていただいたFernandesのPB Typeのフレットレス仕様です。ロゴから70年代中期のものであるのは間違いないかと思います。持ち主様はフリマアプリで見つけてご購入されていて、そこではFPB-50BLと案内されていたようですが、当時のカタログには掲載のない型番で詳細不明。カタログにはフレットレスモデルが掲載されてはいるのですが本機とはどうも違うようですし、おそらくは既存モデルを基本にしたカスタムオーダーではないかと推察しています。メイプルネックにバインディング付きの貼りメイプル指板、フレットラインはない仕様。弦長はポジションマーカーの位置から一般的なロングスケールより若干短い851mm(約33.5inch)くらいの設計と思われます。指板面はポリ系の塗装がされています。ボディ材はよくわからなかったのですが、やや赤みのある散孔材でラワンのような雰囲気の材でした。今回当店ではネック調整等の基本調整に加えナット溝の修正、PU以外の電気パーツの入れ替え・再配線、ピックガードの止めビスの交換、折れてしまったビスのサルベージとねじ穴修理などです。

メンテナンス後のサウンドチェック動画。

まず指弾き。

 

ピック弾き。

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