画像はHeavy Gauge GuitarsにてオーバーホールさせていただいたFender Japan のST-43Mと思われるミディアムスケール(弦長628mm)のストラトです。需要はありそうで品数がなかなか少ないミディアムスケールのストラト、今回ご依頼主様にご許可を頂いた上で以下にレポートします。
上画像はフジゲン期(1993~94年製造)のFender Japan Stratocaster ST57-70です。Heavy Gauge Guitarsにてフレット等のメンテナンスと電気部分は当店考案の「3×3 Way Control」へカスタマイズを実施させていただきました。今回ご依頼主様のご許可を頂き、3×3 Way Control導入の一例として紹介いたします。
3×3 Way Controlというのは3wayのポジションセレクターにもう一つモードセレクターとしての3wayスイッチを組み合わせることで9種類の音色を確保できる配線になります。スイッチ追加のカスタマイズ例は数多あり、スイッチが増えることで直感的な操作からほど遠くなったり、同じサウンドのポジションが複数できてしまったりといったデメリットもありますが、当店の3×3Way Controlの場合は単に音色数が増えるだけでなくそれらが比較的直観的に操れる点が特長です。今回の場合、レバースイッチを5wayから3Wayに変更、センタートーンを3Wayのロータリースイッチに変更し、レバースイッチを「Neck Position」「Mix Position」「Bridge Position」の切り替え、ロータリースイッチを「シリーズ接続(Fat Tone Mode)」「ノーマルシングルコイル(TL Mode)」「ハーフトーンシングルコイル(Bell Tone Mode)」の切り替えを担います。具体的には下表のとおり。
Fender Japan E Serial(1984~1987年フジゲン製)のストラト、おそらく型番はSTD-62、62年タイプの外観ながら珍しいDシェイプネックのモデルです。同時期のカタログモデルにST62-55という機種がありましたが、本機はそのDネックバージョンと思われます。Fender Japanの62年タイプストラトの多くはCシェイプでどちらかと言えばスリムな握り心地が標準で、本機のようなシェイプはかなり珍しいのでは・・・。「62年仕様でファットな握りのストラトを探している」という方にはもってこいの一本です。
素直な音質が特長のバスウッドをボディに用いることでエレキギター初心者や普段フェンダー系のギターを使わないギタリストにも扱いやすいサウンドを兼ね備えた国産ストラト定番機、Fender JapanST62 Lake Placid Blue、2010~2012年製です。Fender Japanの初期のころから製造され続け、Fender Japanブランドが終了した現在も「Japan Exclusive Clssic 60’s Stratocaster」「Made in Japan Traditional 60’s Stratocaster」と名称を変えつつほぼ同じ仕様のものが継続生産されています。