70年代中期Fernandes Fretless PB Typeのレポート

珍しいメイプル指板のフレットレス仕様。

 お客様のご依頼でメンテナンスさせていただいたFernandesのPB Typeのフレットレス仕様です。ロゴから70年代中期のものであるのは間違いないかと思います。持ち主様はフリマアプリで見つけてご購入されていて、そこではFPB-50BLと案内されていたようですが、当時のカタログには掲載のない型番で詳細不明。カタログにはフレットレスモデルが掲載されてはいるのですが本機とはどうも違うようですし、おそらくは既存モデルを基本にしたカスタムオーダーではないかと推察しています。メイプルネックにバインディング付きの貼りメイプル指板、フレットラインはない仕様。弦長はポジションマーカーの位置から一般的なロングスケールより若干短い851mm(約33.5inch)くらいの設計と思われます。指板面はポリ系の塗装がされています。ボディ材はよくわからなかったのですが、やや赤みのある散孔材でラワンのような雰囲気の材でした。今回当店ではネック調整等の基本調整に加えナット溝の修正、PU以外の電気パーツの入れ替え・再配線、ピックガードの止めビスの交換、折れてしまったビスのサルベージとねじ穴修理などです。

メンテナンス後のサウンドチェック動画。

まず指弾き。

 

ピック弾き。

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ST Typeギターのレストア/オーバーホール例:1979年製Greco SE800

長期間放置されていたギターの復活!

上画像は1979年11月製造のGreco ST Type、確認できるスペックから型番はSE800です。長期間放置されていたものですが、持ち主様より再びギターを始めるにあたってのメンテナンスのご依頼を頂きレストア/オーバーホールを行わせていただきました。

お預かり時の主な問題点は以下の通り。基本的な調整だけでは全くバランスはとれない状態でした。

  1. ネックの反り・歪み、フレットの摩耗・浮き上がり
  2. アンプにつないでも音が部分的にしか出ない
  3. ネックポケットの謎のシム
  4. 金属パーツの汚れ、腐食

以上を中心にメンテナンスを実施、新品に負けないストラトタイプらしい音と演奏性、経年変化による貫禄が同居する仕上がりにできたかと思います。

ご興味ある方は以下詳細もご覧いただければ幸いです。 続きを読む ST Typeギターのレストア/オーバーホール例:1979年製Greco SE800

ESP Inoran Signature ILP-Ⅳ MarRone(Sold Out)

Luna Sea Inoran Signature Model ILP-Ⅳ Maroone!

Luna Seaのギタリスト、INORANさんのシグネチャーモデルとして1997年に各色99本限定で3色制作・販売されたILP-Ⅳ、INORANさん本人は最も手にする機会が多いというカラー、 Marroneです。以前のオーナーさんは本機を新品購入後かなり弾き込んだようで外観にはそこかしこに使用感が見られる、いわゆるプレイヤーズコンディションのため本機としては非常にお買い得な価格とさせていただいておりますが、出品にあたってはフレットのすり合わせ、ガリがひどくなっていたボリュームとトーンの部品交換を行っており演奏性はしっかり確保しております。

 壁に飾って美しいキルト杢を眺めたいファンやコレクターの方は勿論、INORANさんと同じギターを手にしてバンド活動をしたいというプレイヤー志向の方にもお勧めの一本!

サウンドチェック。アンプはFender Vibro King。まずはクリーン。

 

クランチ。歪はWEEHOBO Effekte JTM Drive。

 

先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。

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Milkman Sound AMP100(Sold Out)

12AX7真空管を使用したハンドメイドフロアアンプAMP100!プロギタリストからの放出品!

サンフランシスコにてハンドメイドでアンプやエフェクターを制作しているMilkman Soundのフロアタイプアンプ、AMP100です。レコーディング等で使用していたそうですが、その割には使用感は少なめで中古品としては良好な状態です。その名の通り最大出力は100Wですが、使用するスピーカーキャビネットが4Ωの場合は100W、8Ωは50W、16Ωで25W。スピーカーシミュレートも搭載したライン出力やヘッドホン出力も搭載しており自宅練習やPA環境が厳しいライブなどにも対応。さらに本機をプリアンプあるいはエフェクターに見立ててアンプの前段に接続して使用することも可能で何とも柔軟性に富んだ機材です。残念ながら国内流通は非常に少なく、入手も難しいようです(前オーナーさんも直接メーカーから購入されたそうです)。12AX7真空管を用いた回路となっており真空管らしいニュアンスが魅力。John MayerやMateus Asatoの使用でも知られていることからそのサウンドは折り紙付き。実際に今回出品のこちらもプロギタリストからの放出品です。

自宅練習やレコーディング、ライブに至るまでなるべくシンプルな機材を持ち運んでこなしたいギタリストにお勧めなフレキシブルデバイス!

サウンドチェック。現行品の65 Princeton Reverbのスピーカー(Jennsen セラミックマグネットスピーカーC10R )から出力。

最初はシングルコイルのギター(当店制作のシンラインタイプ、ピックアップはSeymour Duncan STR-2、STL1b)で。動画前半はクリーン(Master最大でVolumeで音量調整)、EQやリバーブもチェック。後半はドライブサウンド(Volume高め、Masterで音量調整)、最大+15dbのゲインブーストもチェック。

ハムバッカーのギター(当店制作のLP Type、ピックアップは57classic×2)で。先と同じく動画前半はクリーン寄り、後半はドライブサウンドでチェックしています。

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1958年製Fender Twin Amp 5F8-A 状態良好!(Sold Out)

激レア、状態良好の58年製Fender Twin Amp! お値段はお問い合わせください。

1958年4月製造のFender Twin Ampです。同じくTweed期のBassmanと並んで後のプレキシマーシャルの原型ともなった5F8-A回路の本機はエレキギターの歴史の中でも最も重要なアンプの一つに数えられ、有名ギタリストが愛用していることでも知られる非常に貴重・希少な一台。本機はTweed期のFenderアンプの中でも高額で取引されることで知られており日本国内でも相当な額での出品されてきています。以前のオーナーさんが演奏に使用しつつこまめにメンテナンスもされていたようで、耐用年数をとうに過ぎた部品の交換などもしっかり行われていますが、オリジナル部品が維持されている部分もしっかりあり、以下詳細の通り60年以上経過しているとは思えない保存状態でこれまでのオーナーさんが楽器としてとても大事に扱ってきたことがうかがえます。メンテナンスが行きギ届いているだけありギタリスト垂涎のサウンドも健在!

当店は転売目的の片とのお取引は固くお断りしております。そのような目的でのご注文、お問い合わせはご遠慮いただけますようお願い申し上げます。

サウンドチェック。まずは当店で制作したTL thinline typeをプラグイン。シールドケーブルはBold Cable FATでアンプ直です。実際は少し歪むくらいが本領発揮だと思いますが当店の環境ではそこまでの音量にはできないので、歪まない程度の音量である点ご留意ください。

Normal Channel Input1。

 

Bright Channel Input1

 

次にお客様にお借りしたヒスコレ59レスポールでNormal Channel。先のシンラインではInput1でしたが歪まない程度の音量でも音がでかいので以下サウンドチェック動画ではInput2にプラグインしています。

 

前の動画でのセッティングのままBright Channelをチェック。

 

ギターをST Typeに持ち替えてBright Channelをチェック。Presenceコントロールは「超高域調整」というのが一般的な認識かと思いますが、本機の場合はそこまで高域ではなく、「鈴鳴り成分の調整」みたいな印象です。考えてみるとレキシマーシャルのプレゼンスも同様です。本機が始祖であることが実感できます。

 

最後にST Typeでノーマルチャンネル。

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