Ibanez AR-500CS オーバーホール例

レア機種、Ibanez AR-500CSのオーバーホールをやらせていただきました。

当店でオーバーホールをやらせていただいた1982年製のIbanez AR-500CSです。もともとは3Band EQやブースターを搭載したアクティブサーキットでしたが、今回はご依頼主様と相談の上、比較的シンプルなパッシブサーキットへ変更。と言っても3wayミニスイッチも搭載していてハムバッキングサウンド+2種類のシングルコイルサウンドが選択できサウンドバリエーションは豊富です。フレットはジャンボフレットへ交換、同時にナットも新調、ネックのねじれもありましたが指板修正でこれを解消、さらに経年劣化で収縮しボロボロに崩れていたボディとネックのバインディングを補修・補強しました。

サウンドチェック。

クリーン。アンプはFender Vibro Kingでエフェクトなし。ブリッジ下のブラスサステインブロックの効果か音が良く伸びます。

 

クランチ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。

 

先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。

PUはご依頼主ご希望のSeymour Duncan SH2 JazzとSH4 JBに交換。これに伴いコントロールは2Vol、1Tone、3wayトグルスイッチ、PUごとの接続切り替えを行う3wayミニスイッチ×2に変更。エスカッションも新しいものに置き換え、オリジナルのアクティブサーキットは全て取り外しJたためたくさんあるコントロールの約半分(緑の線より下側)はダミー(未配線・無機能)になっています。

当店へ持ち込まれた時点ではバインディングはボロボロで演奏時に服がこすれるとどんどん崩れ落ちてしまうような状態でしたが、樹脂で亀裂や欠損の補修とコーティング補強を加えることで安心して演奏できる状態になっています。 この画像でもよく見るとバインディンに多くの亀裂が見られますが透明な樹脂層でカバーされていて手触りはつるつるです。
ボディ裏。 結構使用感が見られます。依頼主様によればここ数年はバインディングの崩れのためとても演奏できる状態ではなかったが、以前はかなり弾きこんでいたとのこと。 パネル類のビスのみ新調。ゴールドビスに見えますが、実はブラス製のビスで、しばらくすると表面が曇ってくるので周りの使用感になじむかと思います。
フレットはジャンボサイズに打ち替え、ナットも牛骨で新調、元々あったネックのねじれもフレット交換に伴う指板修正で解消させました。ボディ同様バインディグがボロボロだったのでこちらも同様の補修・補強を行っています。ネック裏は元々グロス仕上げですが、サテンフィニッシュに処理しなおしました。これにより触り心地の良さが得られるのと同時に小傷等が目立ちにくくなっています。
ヘッド。40年近く昔のギターの割にはきれいです。ヘッド周りのバインディングはなぜか無事でボディとネックのバインディングのような補修はしていません。
ペグはGotohのロトマチックタイプに交換。寸法はオリジナルのペグと同じで木部加工なしで取り付けています。

同時期製造の兄弟機AR-300CSのオーバーホール例はこちら。

Ibanez AR-300CS 1982年製 オーバーホール済み!(Sold Out)

1984年製 Ibnaez AR-300 レストア Before/After

 

 

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