上表で「+」はパラレル接続、「➾」はシリーズ接続を意味します。3×3 way controlは2PUのギターにもう一つPUを仕込み、追加の3wayスイッチによって3モード3ポジション計9種類のサウンドバリエーションを得る仕組みですが、実際の演奏時は2PUのギターの操作感(「シングルコイル×2のギター」「ハムバッキング×2のギター」の感覚)で行けるので扱いやすさも良好かと思います。ミニスイッチ追加によるサウンドバリエーション拡充の改造は色々ありますがスイッチの数が増えるほど訳が分からなくなりがちで音色数が多くなっても「使わないポジション」ばかりにもなりがちですが、3×3Way Controlであればそうした心配もなく多彩なサウンドバリエーションが得られます。
ネック裏には「JE-Line」と印字されており、実際JE-Lineの品として店頭に並んでいたそうなのですが、付属のスペックシートにはネックの握りはレギュラーClassic Sと全く同じ記載(JE LineのEven C Slimではなく60’s Vintage Standard、念のため実測でも確認)であることから実質的にJE-LineではなくレギュラーのClassic Sそのものなので通常のClassic S HSSとしての紹介になります。幅広く使えるHSS仕様のハイエンドストラトタイプを新品であるいは美品中古で検討中の方々に超お勧め!
まずはクリーンから。二つあるシングルコイルのモードは音色の差は少ないですが、どちらかと言えばNormal Single Modeはパンチのあるリード向けシングルコイルサウンド。Noiseless Single Modeはその名の通りノイズが少ないので静かな場面でノイズを抑えたいときなどに有効です。また、Normalに比べて若干柔らかいサウンドなのでカッティング等バッキング向けかも。Fat Modeはシリーズ接続によるハムバッキングPU風サウンド。ムスタングでシリーズ接続にする改造はこれまでもありましたが、得られるサウンドはフロントPUとリアPUのシリーズ接続1つというのが基本でした。3×3 way controlではシリーズ接続でもシングルコイルでもネック⇔ミックス⇔ブリッジの各ポジション独立したキャラクターとなります。