ミディアムスケール仕様だったGreco TE-500をネック交換、Fenderと同じロングスケールに変更するという珍しい改造をさせていただきました。
Greco TEシリーズは70年代からFender Japan発足前までマツモクで製造されていたテレキャスターシンライン風のギターですが、今回ご依頼いただいたものはGibsonと同じミディアムスケール仕様でした。これまで当店でフレット擦り合わせ、ネックシム調整などを行わせていただいておりましたが、今回ロングスケール・ローズウッド指板・22フレット仕様に改造したいということで再入院となりました。
交換用に用意したネックは国産の無塗装・ヘッド部無成型のもので、テレキャスターのヘッド形状に加工してからオイルフィニッシュで仕上げ。また、指板はかなり色が薄くイマイチな見た目だったのですが、染色していい感じの色合いになっています。オリジナルと新しいネックは弦長はもとより幅や厚みも異なっていたのでネックポケットもかさ上げ、肉付けの上で拡幅修正しました。
音ですが、Beforeに比べAfterは張りの強いジャキジャキの生音に様変わりしました。弦長が長くなったことによる影響は大きいと思いますが、ボディの方も経年変化を経ているのでそこも影響していると推察しています。一方でアンプからの出音ですが、Fenderタイプのギターとしては比較的丸い音で生音からイメージする音とは少し異なっています。今回電気部分はオリジナルのままなのですが、PUの特性で太い音になりやすい、あるいはアースやシールドの都合などでハイ落ちする量が多めになるなどがあるのかもしれません。これはこれで味のあるサウンドで良いと思いますが、必要に応じてサーキットも見直すことでジャキジャキのサウンドにも出来るのではないかと思います。何しろ生音は元気なので。
サウンドチェック。まずはクリーン。アンプはFender Vibro Kingでアンプ直。
クランチ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。
先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。