
上画像は音詰まり等の症状で当店に持ち込まれたFender American Vintage 62 Jazz Bassです。フレットの摩耗・凹みに加えて浮き上がりも多発していました。以下フレットすり合わせの一例としてレポート。

樹脂を流し込んでフレットを固定するとなるとイメージが悪いかもしれませんが、フレット交換の際は古いフレット抜いてめくれた指板を接着剤(つまり樹脂)で補修をしますし、リペアマン以外にはあまり知られていないかもしれませんが、新品製造時のフレット打ち込みでも指板の溝に接着剤を充填しているメーカーは意外と多いです。おそらくは安定性を高めるための処置として施工されているのだと思います。
本機の場合もフレット打ち込みの際に接着剤を用いていたと考えられます(矢印の破片はフレット淵に付着していた古い接着剤がはがれたもの)。



粗い番手を使用する場合は600または800番まで切削した後でいったんすり合わせは停止してフレットの形状を整える粗削り作業に移ります。











以上が今回のJazz Bassのフレットすり合わせと合わせて行った修理・調整です。最後にサウンドチェック。