fホールの開いたマホガニーのホロウボディでテレキャスターの中でも個性派のテレキャスターシンライン、70年モデルです。シンラインにはアッシュボディ、ダブルハムバッカーの72年タイプもあり、比較的見かけますが、比べて本モデルは貴重なマホガニー材をボディに使用するためか、あるいはマニアックなモデルのためなのか、近年では流通数が少なくなったように思います。
入荷時にボリューム、トーンともにガリがあり、簡易的な処置では解消できなかったため、Volume Pot、Tone Potともに新しいものに交換。合わせてキャパシタはオレンジドロップに換装、さらに、スタンダードなテレキャスにみられるハイパスフィルターを追加、ボリュームを絞った際に高域が強調され、テレキャスらしいジャキジャキなサウンドも生み出せます。また、歪ませた音でもボリュームを絞った際に高域がつぶれることなくきらびやかなクリーンサウンドになります。ボリュームとトーンをうまくセットすればジャズギターのような太さがありつつも抜けの良いサウンドも行けそうです。
動画です。今日は歪んだ音からです。歪はWEEHBO Effekte JTM DriveをBB Preampでゲインブーストさせています。
クランチ。先の動画のGain Boosterを省いたセッティング。
クリーン。Fender Vibro Kingに直。
よく見ると、ボデイには傷や打痕がありますが、元々マホガニーの木目を生かしたクリア塗装のため目立ちません。ネックも全体的にはかなりきれいですが、1,2フレットは弦による溝が出てきています。しかし、まだ擦り合わせまでする必要はなく、しばらくはそのままで演奏を楽しめると思います。
入荷時にガリがあったボリュームとトーンはすべて新調しました。また、もともとはハイパスフィルターが省略されているモデルですが、あえてこれを追加、キャパシタはいずれもオレンジドロップにしているので、回路はオリジナルよりもアップグレードされていると考えていただいて差し支えありません。トーンコントロールを積極的に用いた音作りもしていただけると思います。
ホロウボディのため、通常のテレキャスターに比べてかなり軽く(2.7kg)なっているのもポイント。ギターボーカルの方でテレキャスの形は好きだけど、エントリークラス~中級クラスのモデルのアッシュボディは重たくて・・・という方、こちのシンラインはいかがでしょうか。軽さゆえの鳴りの良さも備えているので、コードを主体にした演奏によく合うと思います。
マホガニーボディの甘さとホロウ構造によるエアー感は渋いフレーズを聴かせたいリードギタリストの方にも楽しんでいただけそうです。
ご興味ある方、是非お問い合わせ下さい!