Ernie Ball Music Manは、Steve Lukather やEddie Van Halenなどシグネチャーモデルをいくつも発表していますが、それらはあまりにフレキシビリティに富んでいたため、そのミュージシャンが好きなファンだけでなく、幅広いジャンルのギタリストたちから一つのスタンダードとして支持されているメーカーです。
こちらのスティーブルカサーモデルLukeⅢもその一つ。2012年のNamm Showで発表され話題にはなったものの本機のようにローズウッドを贅沢に使用したネックのモデルは流通数が多くなく、中々目にする機会はないと思われます。
ローズウッドネックから放たれるサウンドはクリアーで芯がありつつ、耳に心地よい太さを持っておりバッキングからリードまで、クリーンからハイゲインディストーションまで気持ちよく響いてくれます。
動画です。取りあえずシンプルなコード進行で遊んでみました。
内臓のブースターと足元のペダルを組み合わせることで多段階のゲインブーストもしてみましたが、かなりのハイゲインでもノイズは少なく非常に弾きやすい印象です。
次にクリーン、クランチ、クランチ+ブーストの各サウンドでも試奏。
クリーン。かなり上品でフラットな音でピッキングのニュアンスに素直に反応します。YouTube動画だと伝わりにくいかもですが、内臓のブースターをOnにすると音量アップとともにミッドの効いた音に化けます。⇓
クランチ。クリーンと同様、元の音は素直。内臓ブースターでゲインブーストするとMidが強まり音が前に出ます。
ハイゲインでのノイズの少なさは特筆。かなりゲインを上げてもボリューム操作に素直に反応し音色は多彩。ノブの位置もちょうどよく操作性抜群。エフェクターも組み合わせれば、ギターに内蔵のブースターと合わせて多段階のゲインブーストなどより多彩に音作りできます。⇓
スタジオミュジーシャンとして引っ張りだこだったルカサーはあらゆるジャンルでの演奏力を持ち、使うギターにも幅広い表現力を求めてきました。また、「低ノイズ」にこだわった末、アクティヴピックアップであるEMGに行きついたことは有名ですが、本機もアクティヴタイプのピックアップを搭載。非常にクリーンなサウンドが得られます。オリジナルのプリアンプ回路にはブースター機能が持たされており、Toneノブをプッシュすることで+12dbのブーストが可能。シンプルな外見ではありますがサウンドは多彩。
トレモロシステムはチューニングの安定性を求めた2点支持のシンクロタイプにロック式のペグの組み合わせ。ペグ、トレモロ共ににサビやくすみはほとんどなくまだピカピカの状態です。
ネックヒール部分はハイポジションのプレイアビリティを確保するため非対称構造を採用、手のひらが当たる部分を程よくカットしており非常に弾きやすくなっています。こういった工夫がルカサーのファンだけではなく幅広いギタリストに本機が支持される理由になっていると思います。
希少材であるローズウッドを贅沢に使用したネック。指板材として有名なローズウッドですが、ネック材とした場合も素晴らしいサウンドを生み出してくれます。また、仕上げも素晴らしく非常に手触りが滑らかでフィンガリングがスムーズ。弾き心地は最高です。
指板のローズは目のそろったものが貼られています。フレットの凹みはほとんどなく、減りもわずかです。
ローズウッドネックという珍しい個性も備え、SSH配列のアクティヴPUやブースター搭載のプリアンプ回路、扱いやすいトレモロシステムなどプレイアビリティも折り紙付き。ルカサーのファンの方はもちろんですが、いろいろなジャンルの演奏を一本でこなしたいギタリストにオススメの一本です。
ご興味ある方、是非お問い合わせください!