1976年製のTelecaster Thinlineです。テレキャスターの派生機種の中でも人気の高いこのモデルはアッシュボディに中空部を設けたセミホロウ構造でテレキャスのトゥワンギーさに箱鳴りのエアー感が加わった独特のサウンドが魅力です。
本機の独特な鳴りをカバーする電装部にはFenderらしいトレブリーな音域もカバーする「Wide Range Humbacking PU」を搭載し、ギブソンとは異なるいかにもFenderらしいエッジの効いたサウンドを出力します。このピックアップは現在USA製、日本製の復刻品がありますが、本機に搭載されているオリジナルのものはよりミッドが強く、弾き手のニュアンスをよりストレートに出力してくれます。
動画です。
クリーン
クランチ
Dust In The Wind?
この年代のフェンダーギターは使用していた塗料の関係により経年で塗装面がかなり激しく焼けたり、ただれたような感じに劣化することがありますが、本機の焼けはそこそこでちょうど良い色合いかと思います。またただれなどはなく見事に外観を維持しています。
フレットは近年交換されているため、これから弾きこみたい方にも安心です。フレット交換の際に指板のリフィニッシュがされていますが、周りの焼け具合に合わせた見事な色合いを再現しています。
見事に焼けたヘッド。塗装面のただれなどは一切なくこの年代のものとしては良好な状態です。操作性を重視してペグは近年製のものに交換されています(オリジナルペグも付属)。
3,4弦用と1,2弦用に2本セットされているリテイナーですが、3,4弦側のみスペーサ(高さ5mm)が挟まれています。
ネックは現在ほぼストレートな状態。トラスロッドも十分に調整の余地を残しています。
69年型の新ラインではブリッジが旧来のテレキャスタイプでしたが、本機では6つのサドルに仕様変更され、ハイポジションでの音程もより正確に合わせることができます。
年代相応の傷や塗装の焼け・クラックはありますが、重度の塗装剥がれや割れはなく、オリジナルのメッキパーツのメッキのくすみは年代の割に少なく、全体的には大変きれいな状態と言えると思います。一方でフレットやペグなどの消耗部はしっかりと交換・手入れされており、弾きやすい状態をキープしています。
最近のコピーモデルなどに比べてかなり芯の強いサウンドで、指弾き、ピック弾き、クリーンサウンド、クランチサウンドともにニュアンスが豊かな演奏ができる一本です。ビンテージ品ではありますが、前オーナー様の「ギターは弾いてナンボ」というお考えに基づき、フレット、ペグなど操作性・演奏性に係る消耗分はしっかり交換・手入れされているのもプレイヤー志向のギタリストには魅力的に映るのではないでしょうか。
非純正ハードケースが付属します。
ご興味のある方、是非お問い合わせください!