1978年製、Greco SA-800 WA、ギブソンのES-345のコピーモデル、ウォルナットカラーです。写真だと分かりにくいですが、トップ、バックともに上品なフレイムが入った材が使われており高級感が漂う一本。ダブルパラレルグラムポジションマーカー、クラウンインレイ、バリトーンスイッチと3いった345の仕様ですが、出力は現実的なモノラル。ゴールドパーツの色あせやメッキ剥がれ、塗装部もウチ傷やエッジ部分の塗装割れ・剥がれがございますが、バインディング割れたり、大きなクラックが入るといった致命的なものはなく、貫禄ある外観になっています。36年前の楽器という事を考えると良い状態と言えると思います。 通常のES-335タイプのギターはマホガニーネック、ローズ指板が基本ですが、本機はこの時代特有の3ピースメイプルネックでギブソン系のネックの弱点である「折れやすさ」の対策のボリュートも施されています。また、本家ギブソンと異なり指板にエボニーが用いられています。このため、一般的なセミアコに比べるとエッジのある生音も特長です。 70~80年代は大量生産・合理化により本家に限らず、老舗エレキブランドの質が落ちてしまったといわれる時代ですが、その仕様をコピーしつつも丁寧に制作された日本製コピーは当時の本家を凌ぐという説も・・・。
78年製ということでギターの世界では「ジャパンビンテージ」というカテゴリに入るこちらのセミアコ、傷や打痕は見られますが、骨董的なものの良さが好きな方にとっては何よりも製造から36年を経た歴史や、時を経たことによる貫禄、渋み、熟成されたサウンドはこの上ない宝物かもしれません。 ES-345タイプに特長であるバリトーンスイッチは6段階のパッシブトーンコントロールですが、これにより低域を削ったサウンドはシングルコイル的なシャリシャリした音になります。また、ローを大きくカットした結果、音量も小さくなることを利用してバリトーンスイッチによるゲインの調整という使用方法も考えられます。例えば、低域を絞って、シングルコイル的なサウンドでのクリーンでバッキングを行い、リードの際にバリトーンスイッチでローをブーストしリードに適したクランチサウンドに変えるなど。 本機は昨年夏に当店で販売した品ですが、ご購入者のご事情により当店より再出品となりました。前回、買い逃してしまった方、ジャパンビンテージ愛好家の方はもちろん、70~80年代のギブソン製をお考えの方、あるいは、10万円以内のご予算でつくりの良いセミアコをお求めの方にオススメいたします! ソフトケースが付属します。 お問い合わせはこちら ⇒ お問い合わせ