Heritage Guitars H-535 ASB 1995年製(Sold Out)

Heritage セミアコ、H-535 ASB、1995年製!

80年代中盤、Gibsonは当時の生産拠点だったKalamazooからNashvilleへ工場を移転。その際、Kalamazooに残った熟練職人たちがKalamazoo工場を買い取って発足したHeritage Guitarsのセミアコースティック、H-535ASBです。Heritageと言えば「50~80年代のGibsonギターを作り続けてきた熟練職人が作ったブランド」という事で脚光を浴びたためか、ブランド発足当時すでに高齢だった「熟練職人」たち主導でデザイン・制作された初期のものに興味を持つ方は多いかもしれません。本機はそうした初期の香りを残す1995年製ですが、当時Gibsonよりも高額だったこともあり日本国内では希少性も高いと思われます。

本機はプロギタリストからの放出品(委託販売品)。かなり弾きこまれており、使用感やラッカー塗装のクラックなどの経年変化が随所に現れ、ヴィンテージギターと同等とも言える貫禄を醸し出しています。今回の出品にあたってはフレットの擦り合わせを行っており弾き心地は新品に負けない状態にリセット、即戦力としてお使いいただけるかと思います。

ヴィンテージには手が届かないけれど、弾きこまれてきたギターに興味がある方、そうしたギターをコレクションではなく現場でガンガン弾きたい方にはもってこいの一本。また、即戦力となる米国産セミアコをお探しの方にもお勧めです。

サウンドチェック、まずはクリーン。アンプはFender Vibro Kingでエフェクトなし、指弾き。

クランチ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。

先のクランチをXotic BB Preampでゲインブースト。

ボディトップ。基本的な構造はGibson ES-335に倣っていますが、熟練職人たちが起こしたブランドだけありGibsonにはなかった手の込んだ木製ピックガードが目を引きます。H-535は現行品もありますが、そちらではピックガードは樹脂製へ変更されています。カラーは型番後ろの「ASB」からAntique Sunburstと思われます。トップやピックガードに使用されているメイプル材には上品な杢が出ており美しいです。この画像では分かりませんがラッカー塗装には経年変化によってヴィンテージギターを彷彿とさせるクラックや皺が随所に見られます。
ボディトップに見られるラッカー塗膜のクラックや皺。ラッカー塗装の場合木材と塗料の収縮差とラッカー塗装の塗膜の性質によりこのように経年変化することが知られています。塗膜が浮き上がっている訳ではなく、ちゃんと管理すれば急激に劣化が進むものではありません。左上画像の矢印の箇所のクラックが他よりもはっきりしていますが、この箇所については ボディトップの合板の表側の板まで亀裂が及んでいます。その下層(ボディ内側の材にはクラックは及んでおらず(ボディの内側には亀裂は及んでいません)、そのままで使用に差し支えありません。
ピックアップはPAF系リプレイスメントの大定番Seymour Duncan 59(SH-1)×2に交換されています。また、これに伴いスイッチも国産に交換されています。ボリュームやトーンは少しガリが出る場合があります。ブリッジはシャーラーのローラーサドルタイプでここもGibsonと異なる点です。勿論これらパーツはお好みで交換しても面白いでしょう(ブリッジスタッドのピッチは74mm)。
ボディバック。トップ同様上品な杢の入ったメイプル材が美しいです。この画像では目立ちませんが、 擦過痕、小傷等の使用感があります。
ボディバック表面を拡大したところ。服のボタンやベルトバックルがあたった痕がわかります。
ボディ側面。トップ・バック側と同様、杢の出たメイプル材が使われています。小傷や擦過痕などの使用感は他の部位と同様。バインディング上のトップコートが随所で剥がれ落ちておりますが、浮き上がって剥がれ落ちたのではなく、演奏時に体にこすれるなどして摩耗してきたものと思われます。
ネック材はマホガニー、ローズウッド指板。ネック裏や側面(特に1弦側ハイポジション)には塗装剥がれが生じており、かなり弾きこまれてきたことが伺えます。ナット幅は約43mm、握りはどちらかちうとDですが、太過ぎず細すぎずでCに近いと感じる方もいるかも。トラスロッドは余裕があります。
フレットは8年前に国産のジャンボタイプ(三晃215)に交換されていますが、交換からも弾き続けられてきており、当店入荷時には凹みも見られたので、今回の出品にあたりフレット擦り合わせを行ってリセット。新品に負けない弾き心地を確保していると思いますが、ある程度摩耗は進んでおり(三晃215は新品時高さ1.3mm、現在は一番低い箇所で1.0mm、高い箇所で1.1mmくらい)、押弦した感触はジャンボフレットというよりは幅広のミディアムフレットに近いと思います。
ヘッド。エッジ部の塗装欠けなど長年の使用による摩耗が見られます。ペグはグローバー。ナットは牛骨無垢材削り出しです。(本画像では無断転用対策でシリアルナンバーを画像処理で隠してあります。)
画像のソフトケースが付属します。

今回弦はDaddario EXL110(10-46)をレギュラーチューニングで張り、弦高は1弦12フレット1.4mm、6弦は1.9mm程にセットしております。

⇒ ご質問・ご相談等はこちら!

⇒ ご注文方法、送料等について!

⇒ 下取りご希望の方はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です