Chaki P-1 1960年代制作品 (Sold out)

超レア!60年代のChaki P-1!
超レア!60年代のChaki P-1!

クラシックの弦楽器やアーチトップギター/ピックギターなどの手工制作の名門ブランド、Chakiの初期(1960年代制作)のP-1です。Chakiは1947年創業(当時は茶木弦楽器製作所)で、コントラバスを中心に弦楽器の制作、修理等を行っていました。60年代に登場した本機P-1は憂歌団内田勘太郎氏の使用で知られるギターですが、内田氏のP-1も今回出品のもの同じく初期のもので「0フレット仕様」が特長となっていました。

さすがに50年以上前に制作された楽器だけあり、上の写真の通り貫禄のある外観。相当弾かれていたようで、当店入荷時はかなり極端にフレットが摩耗しポジションによっては音詰りも見られましたが、これからも弾き続けていけるようにフレットを新しく打ち直し、その際、指板修正、ナット交換も実施。さらに欠品していたピックガードも木材とブラス材で新たに制作して取り付けさせていただきました。

動画です。まずはピック弾き。

指弾き。

ボディトップ。年代相応の塗装クラックが走り渋い外観になっています。
ボディトップ。年代相応の塗装クラックが走り渋い外観になっています。
新たに制作して取り付けた木製ピックガード。桜を削り出した本体にブラスを削り出したブラケットとなっています。ブラケットは作ったばかりで綺麗ですが、しばらくするとブラスらしい渋いくすみが出て本機の外観にマッチしてくれると思います(そのためボディにピックガードをとめるビスもブラス製にしました)。ピックガードの塗装は木材の質感が残るごく薄いものにしています。こちらも使用するにつれて程よい使用感が出てくれると思います。
新たに制作して取り付けた木製ピックガード。桜を削り出した本体にブラスを削り出したブラケットとなっています。ブラケットは作ったばかりなので綺麗ですが、しばらくするとブラスらしい渋いくすみが出て本機の外観にマッチしてくれると思います(そのためボディにピックガードをとめるビスもブラス製にしました)。ピックガードの塗装は木材の質感が残るごく薄いものにしています。こちらも使用するにつれて程よい使用感が出てくれると思います。
ブリッジ部分。ハカランダ製でしょうか。
ブリッジ部分。ハカランダ製でしょうか。
ボディバック。トップ同様クラックが見られるまさに「ヴィンテージギター」な状態。
ボディバック。トップ同様クラックが見られ、まさに「ヴィンテージギター」な状態ですが、塗膜、バインディングなどしっかりしていて良好な状態かと思います。
入荷時にフレットはかなり摩耗していたため新しいものに打ち替えました。またその若干の指板修正、ナット交換も行いました。
入荷時にフレットはかなり摩耗していたため新しいものに打ち替えました。またその若干の指板修正、ナット交換、ポジションマークの隙間補修も行いました。指板はハカランダ材と思われます。
ネックサイドは元々の仕様か、あるいは過去の擦り合わせのためか、鋭角になっていて握った感触がよくなかったので鋭角になっていた部分を少し削り落としてリシェイプしています。その際、塗装が落ちていますが(写真のローズ指板の直下の白い部分)手触りとトータルの外観のバランスを考慮して木部が露出したままにしました。
ネックサイドは元々の仕様か、あるいは過去の擦り合わせのためか、鋭角になっていて握った感触がよくなかったので鋭角になっていた部分を少し削り落としてリシェイプしています。その際、塗装が落ちていますが(写真のローズ指板の直下の白く見える部分はネック材のメイプルが露出)手触りとトータルの外観のバランスを考慮して木部が露出したままにしました。なお、指板Rは0フレット付近9.5インチ、12フレット付近は12インチほどのコンパウンドラジアスとなっています。
ネック裏側。トラスロッドはまだ回りますが効きは弱めです。
ネック裏側。トラスロッドはまだ回りますが効きは弱めです。
ヘッド。初期P-1の特長である0フレット仕様です。もちろん0フレットも打ち直し、ナットも改めて無垢牛骨で作り直してあります。
ヘッド。初期P-1の特長である0フレット仕様です。もちろん0フレットも打ち直し、ナットも改めて無垢牛骨で作り直してあります。
ヘッド裏。ペグは交換されたものです。動作は良好。
ヘッド裏。ペグは交換されたものです。動作は良好。
付属のハードケース。留め具が一か所破損していますが問題なく使用できます。
付属のハードケース。留め具が一か所破損していますが問題なく使用できます。

ピックギターはモダンな音楽の中では登場する機会は少ないマニアックな楽器ですが、その芸術的な外観と味わいのあるサウンドが好きなギタリストも多いかと思います。今回出品のこちらにはPhospher Brozeのライトゲージ(012~053)を張りレギュラーチューニング、弦高は1弦12フレット2.0mm、6弦2.5mmに調整しておりますが、実は一音下げチューニングでもいい感じだったので、例えばオープンDチューニングというのも楽しめそうです。もちろん弦高を高めにセットしてボトルネック奏法も良さそうです。

非常にレアな初期0フレット仕様のP-1、これからも弾くことを前提にメンテナンスを加えさせていただきました。

ピックギター/アーチトップギターが大好きな方、古い国産楽器に興味がある方、憂歌団大好きな方などにオススメします!

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