
70年代後半から80年代にかけてB.C. Richなど「スルーネック構造でサウンド切り替えのスイッチがたくさんついたギター」が大流行しました。当時の国内プロギタリストもそういったギターを使っていることが結構あり、当時を知っている方には懐かしいスタイルの一つだと思います。国産品としてはGrecoブランドのGOシリーズや今回出品のAria ProⅡのTSシリーズが知られていますが、やはり年代ものだけあって状態の良い中古品は滅多に出てこないのですが、今回のTS-600(後期型)は1オーナーもので前オーナーさんは購入後少しの期間練習に使用した後は倉庫にしまってあったというもの。しかも当時多かった木目を生かしたフィニッシュではなくマニアックなメタリックブルーフィニッシュ、滅多にお目にかかれない一本です。
動画です。まずはクリーン。アンプはFender Vibro King。何しろスイッチが多く(サウンドバリエーションは100種類以上!)すべてを試し切るのは難しいので、シリーズ(ハムバッキング)、パラレル(シングルコイル2つのハーフトーン)のサウンドの違いをメインに弾いてみました。バリトーンは大きな変化幅はとっていないので、あらかじめ好きなポジションを選んでおくという使い方がお勧めになると思います。
ドライブサウンド。ここではシングル/ハムの切り替えに加えてアクティブブースターも使ってみました。







スイッチが多く、複雑なので最初は戸惑いそうなギターですが、基本は「2PUの1Vol、1Tone」という事が把握できていれば大丈夫です。ハムバッキング/シングルコイルの切り替えはスイッチは現代のギターでも多くみられるので悩むことはないでしょう。フェイズアウトサウンドはかなり使う場面が限られる音だと思いますが、それだけにスイッチ一発で切り替えられるので、うまく使うとインパクトのある演奏にすることができそう。バリトーンはGibson ES-345のように激しくロー側を削るタイプではなく、緩やかに音が変化する性格なので、曲中で切り替えるよりも、あらかじめ好みのポジションを見極めておいて固定ポジションで使う方が現実的に思われます。そしてかなり強力なアクティブブースター。onにするとレベル下げ目でもかなり中域が強調されたブーストがされます。ブースト量も半端なく大きいので、上げすぎ注意!の危険物かも・・・クリーンサウンドの時にブースレベルを上げたままOnにしてしまうと聴衆をぶっ飛ばしてしまうくらいの大音量になってしまう、「やけどに注意」なブースターです。
過去・現在を問わずB.C.RichやジャパンビンテージのGreco GOシリーズやAria ProⅡのTSシリーズなどが好きな方や、国産のスルーネックのギターに興味がある方などにオススメ!また、この手のギターは重量級のモデルが多いですが(中には5kg以上のものも!)、本機は比較的軽量な3.6~3.7kgほど。「ジャパンヴィンテージのスルーネックギターに興味があるけど重いのはちょっと・・・」という方にもご検討いただきたい一本!
ソフトケース付属。
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