非常に珍しい、グレコブランドのレスポールパーソナルモデルです。本家ギブソンとは異なり、ローインピ回路ではなく、通常のエレキギターです。通常のレスポールよりも一回り大きいボデイの内部は空洞部分が多く、ホロウ構造的。また、デタッチャブルネックでなおかつテールピースに軽量のアルミが用いられているためか、スタンダードなレスポールに比べるとかなり鳴りが豊かなイメージ。ギブソン系の外見ではあるもののサウンドはテレキャスターシンラインなどにも通じる、とても面白いギターです。
動画です。最初は適当にいろいろ切り替えつつ弾いてみます。とにかくスイッチ類が多いので、それらもなるべく切り替えつつ弾いてみました。
クリーン
クランチ
クランチ+ブースト
70年代のギブソン系ギターはナット幅が狭い「ナローネック」が多くみられますが、本機は現代でも標準的なネックの太さがあります。(ナット幅は43mm)
搭載されているマクソン製PUは分離の良いサウンド。しっかりポッティングされていたのでカバーは外していませんが、各弦毎にポールピースがあるタイプのシングルコイルだと思います。通常サイズのシングルよりも出力も高めのようでフロントで歪ませたリードトーンはきらびやかな雰囲気を残しつつも甘くサステインが豊かです。
本機の特長ともいえるコントロール部。写真上左からマスターボリューム、3段階バリトーン、treble、Bass。下は左からMIXポジション時のフェイズスイッチ、そしてTone Selecter。Tone Selecterは2番でTrebleとBassのツマミが効くようになっています。Treble、Bassは絞り切るとその音域の音が全てカットされ両方下げ切った状態ではボリュームが0になるという仕様。つまり、treble、BassはTone Selecterの切り替えで音色の変化と音量の変化を同時に行う「プリセットトーン」と言えます。また、トグルスイッチ(ピックアップセレクター)のポジションによってTone SelecterでセレクトされるPUの組み合わせも変わるので、プレイヤーはトグルスイッチ以外にTone Selecterの切り替えでも積極的な音色変化を行えます。
40年以上前のギターですので、傷や打痕などは散見されますが、塗装面のつや、メッキは比較的綺麗な状態を保っております。フレットの磨耗は見られますが、しっかり摺合せされており、溝はありません。トラスロッドの余裕もOK.
コレクター向けに思われそうなマニアックな機種ですが、バンドの個性を引き立てるの一役買ってくれのではないでしょうか。見た目を裏切るきらびやかなクリーンサウンドも魅力。個性的な一本をお探しのギタリスト、バンドマンにお勧めします!
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