Ernie Ball Music Manは、Steve Lukather やEddie Van Halenなどシグネチャーモデルをいくつも発表していますが、それらはあまりにフレキシビリティに富んでいたため、そのミュージシャンが好きなファンだけでなく、幅広いジャンルのギタリストたちから一つのスタンダードとして支持されているメーカーです。
本機の独特な鳴りをカバーする電装部にはFenderらしいトレブリーな音域もカバーする「Wide Range Humbacking PU」を搭載し、ギブソンとは異なるいかにもFenderらしいエッジの効いたサウンドを出力します。このピックアップは現在USA製、日本製の復刻品がありますが、本機に搭載されているオリジナルのものはよりミッドが強く、弾き手のニュアンスをよりストレートに出力してくれます。
Fender USA Precision Bass、1976年製です。年代相応に傷や金属パーツのくすみはあるものの、大きな損傷はなく各部完動で弾き心地も抜群です。フレット、ナットはだいぶ昔に交換、それに伴いネックはリフィニッシュされていると思われます。そのためか、70年代のフェンダーによく見られるネックトップコートの焼けは控えめで貫禄が感じられる超良い焼け具合。割れやただれもなく70年代物のネックとしてはかなり良好な状態です。また、ギターに比べよりシビアなネックの反りも現在若干の順反り(標準的状態)で、トラスロッドの余裕もしっかり残っています。40年近くを経ての現在のネックの状態ですので、管理さえしっかりすれば今後極端な反りなどに悩まされることはないかと思います。